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熊野の化粧筆特集

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熊野の化粧筆の毛の種類

■熊野の歴史■

 熊野町は四方を海抜500m前後の山々に囲まれた小さな高原墓地です。
熊野の村民は信仰心が強く、18世紀末頃から紀州の熊野大社に参拝した帰りに奈良地方から
筆や墨を仕入れ、各地で売りながら熊野に戻ったのがきっかけで、筆と熊野の結びつきが生まれました。

その後約200年前、広島藩の工芸の推奨で、本格的に筆作りの技術を学ぶことになり、新しい産業
としとて、村民の熱意と努力により熊野に根付きました。

その優れた技術は、今もなお脈々と受け継がれ、現在では、毛筆、画筆、化粧筆のいずれも日本全国の
80%以上の生産量を占め、欧米など海外でも多く愛用され高い評価を得ています。
現在町民の約1500人が「筆司(筆作りの技術者)」で、18名が伝統工芸士として活躍し、全国の書道家の
特注品を手掛けるなど数々の名品を世に送り出しています。

■熊野筆を世界が賞賛する訳■

 熊野筆はヨーロッパや中国とは異なるオリジナルの製法で作られています。
ヨーロッパ筆は乾いた毛のままで製作され、一般的には1種類の毛で製造されるため性能が単調です。
中国筆は、原料を加工する油抜きの段階で強いアルカリ性の石炭水へ漬けて油抜きをするので、
毛の繊維が壊れやすく、摩耗しやすいに加え、弾力も劣ります。

「熊野筆」の場合は、毛に植物の灰をまぶし、熱を加えて油抜きをするため痛みが少なく、毛の
表面に細かな傷を加える事で水含みを良くしています。

■職人さん■

 熊野の筆作りの始まりはおよそ160年以上も昔、江戸時代末にさかのぼります。
戦後、毛筆の技法を活かして生産され始めた画筆・化粧ブラシは毛筆とともに全国一のシェアを占めます。

そんな日本一の筆の産地熊野町を支えているのは変わることなく受け継がれてきた筆作りの技術です。
筆作りは各工程それぞれ職人の手作業で行います。その正確さ、きめ細かさは神業と言っても言い過ぎではありません。